長嶋茂雄伝説の序章~幻に終わった「トリプルスリー」
2019/05/07
長嶋 茂雄(ながしま しげお 1936年2月20日~)
ミスタープロ野球・長嶋茂雄。この人ほど伝説に事欠かない人もいないでしょう。
大学を卒業後巨人に入団。その後国民的大スターまで登りつめます。
長嶋茂雄はルーキーイヤーに3割30本30盗塁の「トリプルスリー」を本来なら達成している筈でした。この記録は新人ではメジャーリーグでも未だ達成した選手はいません。日本プロ野球でもそうです。前人未到の領域です。達成していたら凄い伝説を手中にしていたのです。
では何故長嶋茂雄は、3割30本30盗塁した筈なのにトリプルスリーを達成していないのか?
ここに注目が集まります。
実はホームランを打った時に1塁ベースを踏み忘れベースを1周。相手チームのアピールプレーでアウトになったのです。
その為確かにスタンドインした打球は30本ですが、1本が取り消され29本になってしまったのです。これは痛すぎますね。
ミスターらしいと言えばそれまでですが、前人未到の領域に入れた訳ですから余りにも勿体ないボーンヘッドですね。
しかし、ミスター本人は全く意に介していません。ここがまた凄い所です。こんな大記録をベースの踏み忘れで逃したらショックで尾をひきずります。普通の選手なら間違いなく引きずります。それを全く気にしないのは流石ですね。天然ボケと言うか?ミスターの世界ですね完全に。
長嶋茂雄がルーキーイヤーに打ち立てた伝説の序章です。
記録のボーンヘッドはこの記録だけですが、ミスターはその後も公私共に数々の伝説を残しています。
長男の一茂氏を後楽園球場に連れて来た日の事です。自家用車で田園調布の自宅からいつものように後楽園球場に出発したミスターそこには長男一茂氏が乗っていました。当然ミスターもいつもと違うと後楽園球場に向っている最中は思っていました。
ここから後がミスターの天然が炸裂します。
球団職員に一茂氏を預けたミスターは試合に出場し試合が終わるといつものように家路についたのです。自宅に平然と帰って来たミスターに奥様が、
「一茂は?」
そうです、ミスターは一茂氏を球場に置き忘れてしまったのです。
慌てて後楽園球場に戻ったミスター。幸い球団職員がしっかりと保護をしており無事だった為大事には至りませんでしたが何ともミスターらしい事件です。
本当にミスターの天然ぶりは凄いですね!
追記:2013年、愛弟子・松井秀喜とともに、国民栄誉賞を受賞しました。
